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突然炎のごとく ジュールとジム
Jules et Jim
 (フランス 1962)


製作
マルセル・ベルベール
監督
フランソワ・トリュフォー
原作
アンリ・ピエール・ロシェ/ジャン・グルオー/フランソワ・トリュフォー
脚本
フランソワ・トリュフォー
撮影
ラウール・クタール
音楽
ジョルジュ・ドルリュー
ジャンル
ドラマ/恋愛
リメイク
Willie and Phil(1980)

キャスト
ジャンヌ・モロー
カトリーヌ
オスカー・ウェルナー
ジュール
アンリ・セール
ジム
マリー・デュボワ
テレーズ
ヴァンナ・ウルビノ
ジルベルト
ボリス・バシアク
アルベルト
アニー・ネルセン
ルーシー

内容
 トリュフォーが、心酔するロシェの小説をもとに映画化。モローに捧げた、“女優映画”の最高傑作だ。
 第一次大戦前夜。モンパルナスで知り合ったオーストリア青年ジュールとフランス青年ジムは、文学青年同士だったこともあり無二の親友となる。
 ある日ふたりはカトリーヌという美しく、神秘的な娘に出会い、ともに魅了される。ジュールは彼女に求愛、結婚し祖国に帰った。
 戦争を経て数年ぶりに、ライン河畔に住むふたりを訪ねたジムは、ジュールからカトリーヌと結婚してくれと頼まれる……。
 男ふたりと女ひとりの複雑な愛の心理を、繊細で洗練された演出によって克明に映し出す。とりわけ、自由奔放で少々コケティッシュなモローのこぼれるような微笑を捉えるカメラが素晴らしい。それだけでもモローは、“もっとも愛すべき女性”としてその名を永遠のものにしたといえよう。これは、トリュフォーが、モローを通して全女性に贈る“愛の賛歌”なのだ。