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気狂いピエロ
Pierrot le fou
 (フランス・イタリア 1965)


製作
ジョルジュ・ド・ボールガール
監督
ジャン・リュック・ゴダール
原作
ライオネル・ホワイト
脚本
ジャン・リュック・ゴダール
撮影
ラウール・クタール
音楽
アントワーヌ・デュアメル/ボリス・バシアック
ジャンル
ドラマ

キャスト
ジャン・ポール・ベルモンド
フェルディナン・グリフォン、ピエロ
アンナ・カリーナ
マリアンヌ・ルノワール
サミュエル・フラー
本人
レイモン・ドヴォス
グラジエラ・ガルヴァーニ
フェルディナンの妻
ダーク・サンダース
フレッド
ジャン・ピエール・レオー
映画館の青年

内容
 浴槽でベラスケスの絵画論を読むフェルディナンは、イタリア人の妻と出かけたパーティでアメリカの映画監督サミュエル・フラーに会い“映画は戦場のようなものだ。愛、憎しみ、アクション、暴力、死……ひと言でいえば感動(エモーション)だ”という言葉を聞くが、パーティに退屈し女房と飛び出す。
 家で昔の恋人マリアンヌに再会、彼女のアパートに泊まると翌朝殺人事件に巻き込まれる。南フランスに逃走し、孤島で愛の日々を夢見るが、密輸にかかわるマリアンヌは彼を見捨てて情夫のもとへ。
 フェルディナンは彼女と情夫を撃ち、自分の頭にダイナマイトを巻いて自爆。あとには青い海、そしてランボーの詩“見つかった! 何が? 永遠。海と溶けあう太陽”――引用で組み立てられた映画。光と色と音の交響楽。ミュージカル、ギャング映画、コメディ、メロドラマ、ロード・ムービーなどの要素のごった煮。破滅へ向かうアナーキーで刹那的な輝きと美しさを持つ伝説的名作。