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カスパー・ハウザーの謎
Jeder fur sich und gott gegen alle
 (西ドイツ 1975)


製作
ヴェルナー・ヘルツォーク
監督
ヴェルナー・ヘルツォーク
脚本
ヴェルナー・ヘルツォーク/ジャコブ・ワザーマン
撮影
ヨルグ・シュミット・ライトワイン
音楽
モーツァルト他
ジャンル
ドラマ/実話
受賞
カンヌ映画祭 国際批評家連盟賞/審査員賞グランプリ/全キリスト教会審査員賞
ドイツ映画賞 編集賞/プロダクションデザイン賞

キャスト
ブルーノ・S
カスパー・ハウザー
ヴァルター・ラーデンガスト
ダウマー教授
ブリジット・ミラ
カティ
ハーバート・アクタンブッシュ
少年
アルフレッド・エデル
教授
アンディ・ゴットヴァード
少年モーツァルト

内容
 19世紀のドイツに実在した謎の野生児を描いて、人間社会に鋭い批判を投げかけた異色作。
 1828年、バイエルン王国に奇妙な若者が現れた。年齢は17歳前後。ずんぐりとしていて、ろくに歩けない。言葉もほとんどしゃべれず、身元は不明。のちに、カスパー・ハウザーと名付けられた若者は、生まれてこのかたずっと地下牢に閉じ込められ、自分以外に人間がいることさえ知らなかったのだ。
 ある意味で、アイデンティティを欠いたカスパーは、終始人々の人生観を映す鏡となる。そして、教育を受けても社会に同化できず、秩序を脅かす“異物”として暗殺されるのだ。“人間は狼です”――カスパーの言葉が、強く心につき刺さる。