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黒い瞳
Oci Ciornie
 (イタリア 1987)


製作
シルヴィア・ダミーコ・ベンディコ/カルロ・クッチ/ジルベルト・マロアーニ/ジョヴァンナ・ロマノーリ
監督
ニキータ・ミハルコフ
原作
アントン・チェーホフ
脚本
ニキータ・ミハルコフ/スーゾ・チェッキ・ダミーコ/アレクサンドル・アダバシャン
撮影
フランコ・ディ・ジャコモ
音楽
フランシス・レイ/ロッシーニ
ジャンル
コメディ/恋愛
受賞
カンヌ映画祭 主演男優賞(マルチェロ・マストロヤンニ

キャスト
マルチェロ・マストロヤンニ
ロマーノ
シルヴァーナ・マンガーノ
エリザ(ロマーノの妻)
エレナ・ソフォノヴァ
アンナ
マルト・ケラー
ティナ(ロマーノの愛人)

内容
 チェーホフの「小犬を連れた貴婦人」ほか、数篇の短編小説をもとにしたロシア人の人妻に恋をした中年イタリア人の物語。
 今世紀初頭、イタリアに向かう船のレストランで初老のロシア商人は、イタリア人のロマーノから彼の恋の話を聞く……。
 大銀行家のひとり娘エリザと結婚して25年になるロマーノは、仕事もせずに怠惰な生活を送っていた。ある日、湯治場でロシア女性アンナと出会い、一夜を共に過ごすと、彼女はロシアに去って行った。ロマーノは、アンナを追ってロシアに行き、アンナに新しい生活を約束して身辺整理のためにローマにいったん帰る。しかし、家に帰ると、妻エリザの事業は破産し、ロマーノに慰めを求める彼女に、本当のことが言えず、アンナとはそれきりだった。こうしてロマーノは今は落ちぶれて船のウェイターをしているのだった……。
 意志薄弱な中年男の悲しさ、愚かさをマストロヤンニがみごとに演じる。フランシス・レイの音楽が美しく、撮影、美術ともに素晴らしい。