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愛に関する短いフィルム

Krotki film o milosci
 (ポーランド 1988)


製作
リシャルト・フルコフスキ
監督
クシシュトフ・キェシロフスキー/テレサ・ヴィオレッタ・ブール/パウェル・ルゼフコウスキー
脚本
クシシュトフ・キェシロフスキー/クシシュトフ・ピエシェヴィッチ
撮影
ビトルド・アダメク
音楽
ズビグニェフ・プレイスネル
ジャンル
恋愛/ドラマ
受賞
サンセバスチャン国際映画祭 国際カトリック映画事務局賞/特別賞

キャスト
グラジナ・シャポロフスカ
マグダ
オラフ・ルバシェンク
トメク
ステファニア・イヴァンスカ
名付け親
スタニスロー・ガウリック
郵便局員
ピオトル・マカリカ
ロマン

内容
 前作「殺人に関する短いフィルム」で世界にセンセーションを巻き起こしたポーランドの映画作家クシシュトフ・キェシロフスキーが描く、ある愛の物語。19歳の青年と年上の女性との恋を、ぎりぎりまで切り詰められた、そしてなお叙情的な映像のなかに描いている。
 19歳の郵便局員トメクは、毎夜隣のアパートに住む女性を望遠鏡でのぞき見するのを日課としている。官能的なその女性に対しトメクは、ただ純粋な愛をささげるが、肉体的な愛しか信じない彼女は、トメクの心を踏みにじる。そして青年は自殺を図り……。
 テレビ用に作られた“十戒シリーズ”の一編を、劇場用に作り変えたもので、モーゼの第6の戒律“汝、姦淫することなかれ”をもとにしたものである。
 「殺人に関する短いフィルム」がきわめてショッキングなテーマを扱っていたのに対し、ここではごく平凡な愛が描かれているにすぎないが、ラストの美しいシーンなど、映画的かつ幸福なショットによって支えられた一編となっている。