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赤いシュート
Palombella rossa
 (イタリア・フランス 1989)


製作
ネラ・バンフィ/アンジェロ・バルバガロ/ナンニ・モレッティ/セシリア・ヴァルマラナ
監督
ナンニ・モレッティ
脚本
ナンニ・モレッティ
撮影
ジュゼッペ・ランチ
音楽
ニコラ・ピオヴァーニ
ジャンル
コメディ

キャスト
ナンニ・モレッティ
ミケーレ
シルヴィオ・オルランド
コーチ
マリエッラ・ヴァレンティーニ
リポーター
アルフォンソ・サンタガータ
クラウディオ・モルガンティ
アーシア・アルジェント
ヴァレンティーナ

内容
 「ジュリオの当惑」等で知られるイタリアの異才ナンニ・モレッティの'89年度作品。学生時代は水球に打ち込んでいたという彼が、自ら水球のスター・プレーヤーである主人公に扮している。
 イタリア共産党の若き指導者で、名門水球チームの選手でもあるミケーレは競技場に向かう途中、自動車事故に遭い、軽い記憶喪失に陥る。なんとか試合場へ向かうのだが、今や彼の記憶の中にあるのは、母親に愛されていた子供の頃の思い出だけ。すべてを忘れたまま試合に臨むミケーレは、勝敗を決する大事なファール・シュートを託されることになり……。
 “自分探し”というシリアスなテーマながら、語り口はモレッティらしく軽妙でコミカル。切なさが残る後味にも彼のなみなみならぬ才気がうかがえる。
 フランスの由緒ある映画雑誌「カイエ・デュ・シネマ」は、'89年度のベストワン作品として、本作を選出。