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Tilai
 (ブルキナファソ・スイス・イギリス・フランス 1990)


製作総指揮
ベアトリス・コルク
製作
イドリッサ・ウエドラオゴ
監督
イドリッサ・ウエドラオゴ
脚本
イドリッサ・ウエドラオゴ
撮影
ピエール・ロラン・シェニュー/ジャン・モンシニー
音楽
アブドゥーラ・イブラヒム
ジャンル
恋愛/ドラマ
受賞
カンヌ映画祭 グランプリ

キャスト
ラスマネ・ウエドラオゴ
サガ
イナ・シセ
ノグマ
ルキエトゥ・バリー
キルガ
アッサーヌ・ウエドラオゴ
クグリ
シビドゥ・シディベ
ポコ

内容
 「ヤーバ」で第3回東京国際映画祭ヤングシネマ部門「さくらゴールド」賞を受賞した、イドリッサ・ウエドラオゴ監督の長編第3作。
 サバンナの谷間にある小さな村。放浪の旅を終えてひとりの男が故郷に帰って来た。男の名はノグマ。彼は村に残してきた恋人のサガと結婚するため長い道のりを越えて帰郷したのだが、サガはノグマの父と結婚してしまっていた。
 しかし、若いふたりの愛情は募るばかり。やがてノグマとサガは肉体的にも結ばれるのだが、村の掟はノグマに死を宣告し、弟のクグリがそれをやり遂げねばならないことになる……。
 淡々と綴られるストーリーが悲劇をいやがうえにも増し、アブドゥーライブラヒムの乾いた音楽が全編を彩る。「ヤーバ」同様、美しい映像と神話を思わせるような物語の構成が、人間の本質に迫るプリミティブな力強さへと導いていく。アフリカの小国、ブルキナファソという映画界にあっての辺境性を超えた、映画の普遍性がこの作品にはある。