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バタフライ・キス

Butterfly Kiss
 (イギリス 1995)


製作
ジュリー・ベインズ/サラ・ダニエル
監督
マイケル・ウィンターボトム
脚本
フランク・コトレル・ボイス
撮影
シーマス・マクガーヴェイ
音楽
ジョン・ハール
ジャンル
スリラー/クライム

キャスト
アマンダ・プラマー
ユーニス
サスキア・リーヴス
ミリアム
キャシー・ジェイミソン
ウェンディ
デス・マッカリア
エリック・マクダーモット
リサ・ジェーン・ライリー
ダニエル
フリーダ・ドウイ
エルシー
ポーラ・ティルブロック
エラ
ファイン・タイム・フォンテイン
トニー

内容
 「GO NOW」「日蔭のふたり」に続いて紹介されたマイケル・ウィンターボトム監督の劇場デビュー作。
 イギリスのランカシャー地方に、怪しげな女ユーニスが現れる。ジュディスという名の女を探しているらしい彼女は、立ち寄ったガソリンスタンドなどで次々と殺人を犯す。そんなユーニスがなぜか気になった地元の娘ミリアムは、退屈な日常を逃れて旅の道連れとなり、彼女のために尽くそうとするが……。
 荒涼とした大平原のハイウェイを背景に連続殺人を描きながらも、どこかシュールでブラックな味わいがある異色作。既成のロック・ミュージックの使い方に定評あるウィンターボトムのセンスは早くも本作で遺憾なく発揮されており、ビョーク、PJハーヴェイらの女性ボーカル曲がこの不思議なドラマを彩っている。
 とりわけ鎮魂歌のように響き渡るクランベリーズの「ノー・ニード・トゥ・アーギュ」は、海辺のクライマックスに圧倒的なエモーションを吹き込み、この“愛”の物語を荘厳に締め括っている。