|
時計じかけのオレンジ
A Clockwork Orange
(イギリス 1971)
|
|
シー・リトヴィノフ/マックス・L・ラーブ | |
|
スタンリー・キューブリック/バーナード・ウィリアムズ | |
|
スタンリー・キューブリック | |
|
アンソニー・バージェス | |
|
スタンリー・キューブリック | |
|
ジョン・オルコット | |
|
ウェンディ・カルロス/レイチェル・エルキンド | |
|
クライム/ドラマ/SF | |
|
Vinyl(1965) | |
|
雨に唄えば(1952) | |
|
NY批評家協会賞 | 監督賞/作品賞 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
麻薬と暴力とセックスを生きがいに幅をきかす近未来の非行グループ.殺人事件で仲間に裏切られ,投獄された首領のアレックスは,攻撃性を断つ洗脳の実験台となり,すっかりおとなしくなってしまう.立場が逆転して,被害者だった者たちから彼が身に受ける暴力禍.自殺未遂のはてに彼はもとの狂暴さを取り戻す. 痛烈な皮肉のきいた幕切れである.地下道の浮浪者を愛用のステッキで打ちすえ,有閑マダムを「雨に唄えば」のメロディにのせてレイプする過剰な暴力を,キューブリックは驚くほどクールに演出.母乳成分のウルトラミルクを飲ませるバーや広々としたレコード・ショップなど,近未来風俗のデザイン・センスと相まって,ブラックなテーマをポップな美学で処理していく,彼の天才的な手腕が冴える. アレックスが愛聴するベートーヴェンの「第九」の雄壮な曲調と,シンセサイザーの草分け,カーロスのアブストラクトな曲調が作り出す不思議な音空間も秀逸.氷のようなシニスムに貫かれた傑作SF. |